Yamazaki Bldg. 2F, 1-19-27 Minami-Horie, Nishi-ku, Osaka, JAPAN

Status: Gallery

Worksfollowingfollower
368410
大成哲 個展「勿体 – buttai -」
1980年、東京生まれ。2004年、日本大学芸術学部美術学科彫刻コースを卒業。同年、東京藝術大学大学院に入学。2005年、チェコ政府奨学金を取得 しチェコ共和国、プラハへ留学。プラハ美術アカデミーとプラハ工芸美術大学に各1年ずつ在籍。2008年、東京藝術大学大学院修士課程を修了。その後 、再びチェコへと渡り、現在もプラハを拠点に活動。ガラス、石、木などの素材を用いた彫刻作品、インスタレーション作品を中心に精力的に発表してい ます。

大成は様々な素材を扱いながらも、「人の手が加わる事で物質が変化する際に起こる現象や関係性 」をテーマにこれまで作品制作を行ってきました。 その作品の多くは創造と破壊、結果と過程、作為と無作為…といった対比性を持って鑑賞者に提示されます。 2016年の個展で発表した作品「tear」は、チェコの伝統技術であるカットガラス(クリスタルカット)の技法を駆使しながらヒビを模して彫刻した模様(人 工美)と、瞬間的に発生するヒビ(自然美)の対比を一対二点のガラス彫刻で提示し、美の本質に迫ろうとする試みを展開しました。

約5年ぶりとなる今展では、世界各国のギャラリスト、キュレーター、アーティストの名刺を素材に、スグラフィットと呼ばるれるルネッサンス時代に編み出 されたグラフィックの技法を参照した彫刻作品「monos」を中心に発表します。幾何学模様にカットされた名刺は、彫刻の対象物として作為的に彫られた 部分とその行為によって無作為に生じた非対象物の2つに切り分けられますが、相似の型を成し、本質的には同価値である事を示唆しています。また、 彫刻という創造行為はある種の破壊行為と表裏一体の関係で成り立っているという事も鑑賞者に暗示しています。 今作はこれ迄にバーゼル、チェコで発表を重ねてきましたが、日本では初の展示となります。 是非、この機会にご高覧賜りますよう、お願い申し上げます。


[アーティスト・ステートメント]

私は人と自然環境の関係を、彫刻家と彫られる物体の関係と見立てています。その中で、もののあるべき様が人によって変えられていく姿や、その行為 から出来る副産物に視点を向けています。 物質、非物質であれ、人間に変化 “させられる” のであれば、輪廻的理論は理想であり、自然が持つエネルギーや生命は徐々に潰れていきます。私たち は創ることに我や欲が剥き出しの状態で、亡くなっていく勿体を弔う気持ちはどこへいったのでしょうか。 究極の理想は、この地球から人間、もちろん彫刻家も彫刻も無くなることだと思います。ですが、そのような極端な選択ではなく、なんとか私たちが今足り るものに有難身を持ち、全く取りこぼし残さず享受し、少しでも永く良い営みができることだと思っています。

大成 哲
2021-06-19

Information

URLhttps://tezukayama-g.com/exhibition/tets_ohnari_exhibition2021
Address550-0015 大阪市西区南堀江1-19-27 山崎ビル2F

Other

栗棟美里 個展「あなたはこの世界にいるかもしれない。もしくはいないかもしれない。」
1988年生まれの栗棟は京都精華大学及び大学院で版画を学び、現在は出身地である神戸を拠点に活動しています。 大学在学中より作家としての意識を強く持ち活動してきた栗棟は、自らが撮影した写真を支持体とし、その上から描画を施すミクストメディアの手法で、美・存在・時間・生命といったものの本質を問い続けてきました。 2018年の個展「Still Remained」では、視覚による認識の本質・美...
西本剛己 個展「NEOLOGISM 21714-21743」
西本は1988年に筑波大学大学院芸術研究科を修了後、アーティストとして制作活動を始めます。 翌年に開催された初個展「NEOLOGISM/ネオロギズム」でのデビューから現在に至るまで、一貫したアプローチで制作を続けています。 哲学的思想からインスピレーションを受け、ビジュアル化する西本の作品は独創的な視点を内包する作品であるため、ある種難解にも感じますが、作品によって構成された空間は圧倒的...
上原浩子 個展「境界より」
1985年、群馬県に生まれた上原は、2012年に京都市立芸術大学大学院美術研究科を修了。その後も現在に至るまで京都を拠点に制作活動を続けています。 大学院修了後はそれまで制作していた絵画作品と並行しながら、立体作品の発表も精力的に行うようになり、自身の表現の幅を広げてきました。絵画制作で培った描写力と以前から興味があったと話す日本古来より伝わる自然の中に精霊や神が宿ると言われるアニミズ...
築山有城 個展「Yuki Tsukiyama Exhibition 2021」
このたび、TEZUKAYAMA GALLERYでは7月2日より彫刻家、築山有城の個展「Exhibition 2021」を開催いたします。 1976年、兵庫県神戸市に生まれた築山は、2000年に京都造形芸術大学芸術学部美術科彫刻コースを卒業し、現在に至るまで出身地である神戸に拠点 を置き、関西を中心に精力的に活動をしている彫刻家です。 築山が扱う素材は金属や樹脂、木、塗料など多岐に...
DELTA Exhibition
昨年、TEZUKAYAMA GALLERYの両スペースを会場に開催したアートフェア「DELTA Experiment」。 既存のアートフェアとは異なる視点でギャラリー、アーティスト、コレクターを繋ぐ新たな「場」の創造を目的に、国内3都市(東京/大阪/京都)から先鋭的な企画展やアーティストを発信している7軒のギャラリーでスタートしました。 今展は「DELTA Exhibition」...
KUROOBIANACONDA '03 SANMAIOROSHI'
黒帯アナコンダ(KUROOBIANACONDA)は2019年に結成。ジャンルもテーマも異なる、多様なメンバーの非直線的な組み合わせから生み出される光景をテーマに活動をしています。 2019年「01 KIRIMI」GINZA6(東京)、2020年「02 WAGIRI」The 5th floor(東京)に続く本展「03 SANMAIOROSHI」は初の大阪での展示になります。 _ 石井...