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皆藤 齋、松本 菜々、水上 愛美 「Fungal Fugue」

この度HAGIWARA PROJECTSでは、5月20日より皆藤齋、松本菜々、水上愛美の三名のアーティストによるグループ展「Fungal Fugue (ファンガル フーガ)」を開催します。

皆藤齋の絵画には、鮮やかな色使いで手足や、拘束具、刃物など様々なイメージが描かれています。それらのイメージは、インターネットから拾った実体のない表象であり、彼女自身の記憶や体験、意識あるいは無意識を表すメタファーとして使用され、コラージュのように組み合わせることで独自の意味や解釈を生み出します。異質な世界にも見えますが、人間の内面にある本質を瑞々しい世界観で表現してます。

松本は、ファウンドフォトや古書の図版を用いて、そこから連想される全く異なるオブジェクトを作成し、さらに平面やオブジェと組み合わせることであらたな物語や空間を作り出します。イメージと事物との間に存在する時間や空間、それによって生まれてくる因果的、もしくは非因果的な解釈の関係性を再構築し、多義的な物語を生み出します。

水上は、描いた絵の上から砂が混ざった顔料で塗りつぶし、完全に不可視にした上から新たなイメージを描くことで、一つの作品の中に見えない領域を作ります。人間には見えないけれど想像できるものに関心があるという作家は、神話やSFなどからの引用を用いて、人間の未知の領域に対する時間や現実、仮想空間など様々な想像力を喚起します。

「Fungal Fugue」は、「菌類の遁走」という意味の造語です。それぞれの作品上のイメージ同志は、形式的だけではなくどこか有機的な粘着性を持って結合され響き合います。作家が関心をよせるイメージの収集と接続の仕方をぜひご覧ください。

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1-13-6-1F Tokiwa, Koto-ku, Tokyo

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