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近藤亜樹「わたしはあなたに会いたかった」

会期:2023年6月10日(土) – 7月22日(土)
会場:シュウゴアーツ
開廊時間:11:00 – 18:00 日月祝休廊

JP: https://shugoarts.com/news/66266/
EN: https://shugoarts.com/en/news-en/66316/

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「わたしはあなたに会いたかった」

ほんとうに大切な自分の気持ちに
長い間気づくことが出来なかったけれど
ずっと心の中にありました

本能がジタバタと音を立てて
我慢できずに走り出します

そのきもちはとてもシンプルで
とても強くて大きくて
私は描くことで気づいたのです

冬眠から醒めた獣達も
おひさまを追いかける植物も
会いたい人に会えなかった私達も
あたたかさをずっと求めていました

季節が変わって
天の上にいるあなたにも
これから出会うあなたにも
一番近くにいるあなたにも
わたし自身にも
このきもちを素直に伝えたい

「わたしはあなたに会いたかった」

わたしはこの手で未来に会いにいく

2023年5月 近藤亜樹


近藤亜樹は子供の頃から自分が見たいことやものを描いてきた。描き起こすことでイメージの中でそれらに出会い、感動し、世界を理解することができた。絵画は心が還る場所であった。それゆえに近藤は何も描かれていない真っ白なキャンバスを前にすると不安になる。自分はちゃんと会いたい世界を、あたたかな世界を描けるのだろうか。それはいつも孤独な闘いである。繰り返すそのプロセスを近藤は現実の世界に重ね合わせる。長く辛い試練が次々と起こり、私達の心は抑圧される。それでも雪が溶けるように、いつか心の奥底にある誰かに会いたいと思う気持ちは溢れだす。そしてわたしはあなたに会いたかったと気づき、声に出すことができれば、そのこと自体が大きな癒しとなりえるのだ。

本展は3.6mの大作をはじめ19点の新作で構成されている。描かれた人間も植物も動物もぬいぐるみも、みんな誰かに会いたい気持ちを抱えている。家族や友人や目には見えない存在に。そして過去や未来の自分にも。

ますます力強く進化し続ける、近藤亜樹の最新作をどうぞお見逃しなく。

2023年5月 シュウゴアーツ

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出版情報 近藤亜樹『ここにいたんだね』
2023年初夏発売予定、リトルモア刊

「絵は私が今ここに生きていることを認識させる 私にとって絵は光のかたまりだ」(本文より)
本書は近藤が描き続けているドローイングから84点を収録。
作家の言葉とともに絵をお楽しみいただける一冊です。

Galleries (Click to see works)

complex665 2F, 6-5-24, Roppongi Minato-ku Tokyo, Japan